飲み物を注ぐ容器と一言にいっても、その種類は様々です。その理由は飲み物によって最適の温度や香り、色合いや味わいが異なるためその香りや味わいを最大限に引き出すように作られているためです。今回はコーヒーカップとデミタスカップの違いについて、紹介してきましょう。
通常のコーヒーカップ
コーヒーを入れる器にはレギュラーカップやマグカップなど複数の種類がありますが、共通点もあります。それは、器自体が比較的厚めでお湯を注ぐ口径自体が比較的小さくなっているという点です。この形状の理由は、熱をできるだけ逃がさないための仕様です。コーヒーの最適な抽出温度が82~83度と、100度の紅茶とくらべると低めなので実際に飲んだ時に暖かさを保つ必要があるためです。レギュラーは120~150ml程度が注げるものが主流ですが、口径が小さいと入る量も少なくなるのでその分高めに設定されていることもあります。マグは量自体が多いため、レギュラーと比較すると放熱がやや低いのが特徴です。
デミタスカップとの違い
それでは次にデミタスカップについてみていきましょう。デミタスとはフランス語でdemi(半分の)/tasse(カップ)という意味でレギュラーカップの半分程度の容量を指していて、容量は60~90mlのカップとソーサー(受け皿)がセットになっています。フルコース料理の最後の口直しや、ホットチョコレート・エスプレッソなどを入れるものとして利用されます。よくエスプレッソの器と混同されがちですが、エスプレッソは容量が45~60mlとデミタスカップよりも少なくエスプレッソ専用として利用されている点が異なります。まとめると、コーヒーカップはコーヒー単独で飲むときやモーニングの際に比較的沢山の見たい時などに利用されます。デミタスカップは、料理の後の締めくくりや量の少なくてもいい飲料(エスプレッソやホットチョコレート)などに利用されていることがお分かりになると思います。場所やシーンに応じて使い分けると、ちょうどよい飲み方や使い方ができるようになります。